未経験からインテリアデザイナーになる方法|社会人の学び直しと働き方

未経験からインテリアデザイナーを目指す社会人の学び直しと働き方を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が厚生労働省・文部科学省などの公的機関や資格の実施団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。試験日程や受験資格、給付制度は変わることがあるため、最新の情報は各団体の公式サイトで確認してください。

今の仕事を続けながら、いつかインテリアの仕事がしたい。でも未経験からインテリアデザイナーになれるのか、何から始めればいいのか分からない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、未経験からでもインテリアデザイナーは目指せます。入り方は「学び直してから応募する」か「関連する仕事から入る」かの2つに分かれ、どちらも図面と作品を少しずつ積み上げていく道です。

この記事を読むと、自分に合う入り方と、今の経験の生かし方、学び直しに使える制度が分かります。

目次

未経験からインテリアデザイナーは目指せる?

先に結論

インテリアデザイナーには、就くために必須の免許や資格がありません。そのため、学歴や前職よりも「どんな図面や提案ができるか」が見られやすい仕事です。

『この年齢から未経験で、本当に大丈夫なの?』と不安になりますよね。実は、社会人になってから学び直してインテリアの仕事に移る人は珍しくないんです。

ただ、未経験のままいきなりデザインを任されることは多くありません。最初は図面の作成や資料づくり、現場の手伝いなどから始まり、少しずつ任される範囲が広がっていくのが一般的です。

未経験で足りないことが多いもの

インテリアデザイナーの仕事に必要な力と、未経験の方が最初につまずきやすい所を表にしました。

必要な力未経験でつまずきやすい所補う方法の例
図面を描く・読む力平面図や展開図の決まりごとが分からない製図の講座、独学での作図練習
CADや3Dソフトの操作触ったことがない、操作に時間がかかる講座や体験版での練習
素材・家具・照明の知識材料の名前や特徴が分からないテキスト学習、ショールームの見学
現場の段取り工事の順番や職人さんとのやり取りが分からない関連職での実務、アシスタント経験
提案力希望を聞いて形にする経験がない前職の接客・営業経験が生きることも

表の最後の行に注目してみてください。提案力のように、前の仕事で育った力がそのまま使える部分もあるんです。

年齢が気になる方へ

『もう若くないし、今からでは遅いかも』と感じる方もいますよね。年齢だけで向き不向きが決まる仕事ではありません。

社会人を経験した人は、お客さんとの話し方や、期限を守る段取りがすでに身についていることが多いんです。これは学生から入る人にはない強みになります。

ただ、学ぶ時間と生活費の計画は、若い人より慎重に立てる必要があります。どれくらいの期間、どの時間帯に学べるかを先に書き出してみてください。

入り方は2つ。学び直してから応募するか、関連職から入るか

違いは「知識が先か、現場が先か」

学び直してから応募する道は、知識と作品を先にそろえてから仕事を探します。関連職から入る道は、インテリアに近い現場で働きながら、図面やデザインの力を足していきます。

ここが大事なところです。未経験の方の入り方は、大きく2つの系統に分けて考えると整理しやすくなります。

未経験からインテリアデザイナーを目指す道を、学び直してから応募する系統と、関連職から入る系統の2つに分けた図解

系統1 学び直してから応募する

社会人スクールや通信講座、専門学校などで図面やCADを学び、作品をそろえてからデザイン事務所や設計事務所に応募する道です。

この道のよいところは、応募の時点で作品を見せられることです。未経験でも「これだけ描けます」と伝えられるので、話が具体的になります。

一方で、学ぶ期間は収入が減ったり、仕事と勉強の両立が大変になったりすることも。夜間や週末、オンラインで学べる講座を選ぶ人が多いのはそのためです。

系統2 関連職から入る

インテリアに近い仕事に就き、現場の経験を積みながらデザインの仕事に近づいていく道です。関連職の例を表にまとめました。

関連職どんな仕事かデザインにつながる所
家具・インテリア用品の販売お店で家具や照明、カーテンなどを提案して売る商品知識、お客さんの希望を聞く力
内装工事の会社(施工管理や補助)内装工事の段取りや現場の管理をする工事の流れ、材料、職人さんとのやり取り
CADオペレーター設計者の指示に沿って図面をCADで描く図面の決まりごと、CADの操作
デザイン事務所のアシスタントデザイナーの補助として資料づくりや図面の手伝いをする実際の案件の進め方を近くで学べる

厚生労働省の職業情報サイトでも、現役デザイナーのアシスタントとして実務経験を積むことが、学校では身につかない力を育てるうえで大切だとされています。

関連職から入るよいところ
  • 収入を得ながら経験を積める
  • 現場の流れや材料を体で覚えられる
  • 社内でデザインの部署に移れる場合もある
気をつけたいところ
  • デザインの仕事に移れるかは職場によって違う
  • 図面やCADは自分で勉強する時間が要る
  • 日々の仕事に追われて、学びが止まることも

どちらを選べばいい?

『結局、自分はどっちなんだろう』と迷いますよね。目安を表にしてみました。

あなたの状況合いやすい系統
学ぶ時間をしっかり取れる、作品を先に作りたい系統1 学び直してから応募
収入を保ちたい、現場で覚える方が性に合う系統2 関連職から入る
接客や販売の経験がある系統2の家具・インテリア販売から入りやすい
パソコン作業が得意系統2のCADオペレーターから入りやすい
どちらも決めきれない関連職で働きながら、夜間や通信で学ぶ組み合わせ

2つの系統は、組み合わせることもできます。実際、関連職で働きながら通信講座で学ぶ、という進め方を選ぶ人もいます。

ほかの進路も含めて全体を見たい方は、インテリアデザイナーになるには?4つの進路も参考にしてみてください。

正社員・契約社員・バイト、入り方はどう違う?

雇用の形で、任される仕事と学べることが変わる

インテリアデザイナー正社員の求人は経験者向けが多い一方、アシスタントや契約社員、バイトの募集から現場に入れることもあります。どの形で入るかは、今の生活と目標に合わせて選びましょう。

『正社員じゃないと意味がないのでは?』と思う方もいますよね。実は、最初の入口としては、雇用の形にこだわりすぎない方が道が開けることもあるんです。

雇用の形入り方の特徴向いている人
正社員未経験可の求人はアシスタントや見習いからが多い。長く育ててもらえることも腰を据えて一つの会社で学びたい人
契約社員期間を決めて働く。CAD作業や図面の補助などの募集があるまず実務の経験を積みたい人
アルバイト・パート事務所の補助、模型づくり、ショールームの接客など学校に通いながら、現場の空気に触れたい人
派遣CADオペレーターなど、決まった作業の募集がある図面の作業に慣れたい人

インテリアデザイナーのバイトは、デザインそのものよりも補助的な仕事が中心です。それでも、事務所の中で実際の図面やパースを目にできるのは大きな学びになります。

よくある失敗

求人票の「デザイナー」という言葉だけで応募して、実際は販売や営業が中心だったというケースがあります。仕事内容の欄で、図面やデザインにどれくらい関わるかを確かめてから応募しましょう。

求人票で見ておきたい所

未経験可の求人を見る時は、次の所をチェックしてみてください。同じ「デザイナー」の募集でも、中身は会社によって大きく違います。

見る所確かめたいこと
仕事内容図面やパースの作成にどれくらい関わるか
扱う空間住宅、店舗、オフィスなど、どの空間が中心か
使うソフトどのCADや3Dソフトを使うか、入社後に教えてもらえるか
育て方先輩について学ぶ期間や、研修があるか
応募の条件作品の提出が必要か、どんな作品が求められるか

使うソフトは会社ごとに違うので、求人票で確かめておくと、学ぶソフトの優先順位も決めやすくなります。

どんな会社がインテリアデザイナーを募集しているかは、インテリアデザイナーの就職先で業態ごとに紹介しています。

今の経験を生かす棚卸し表

前の仕事の経験は、思っている以上に使える

インテリアデザイナーの仕事は、図面を描くだけではありません。人の話を聞く、予算や日程を調整する、資料にまとめる。こうした力は、多くの仕事で育っています。

未経験だからといって、ゼロからのスタートだと思わなくて大丈夫です。今の仕事で身についた力を、インテリアの仕事の言葉に置き換えてみましょう。

今の仕事生かせる力インテリアの仕事で使う場面
営業相手の要望を聞き出す力、提案する力お客さんへのヒアリングや提案
接客・販売相手の好みをくみ取る力家具や素材の提案、ショールームでの案内
事務書類をまとめる力、数字の管理見積もりの整理、仕上げ表や資料の作成
製造・工場物づくりの段取り、品質への目配り家具や造作の作り方の理解
建設・設備現場の流れ、職人さんとのやり取り内装工事の現場での調整
デザイン・印刷レイアウトや色の感覚、ソフトの操作プレゼンボードやパースの見せ方
営業・接客・事務・製造などの今の仕事の経験を、インテリアデザイナーの仕事で生かせる力に置き換える棚卸しの図解
棚卸しのやり方
  • 今の仕事でよく褒められること、任されることを3つ書き出す
  • それがインテリアの仕事のどの場面で使えるか、表を見ながら考える
  • 応募書類や面接で、その経験を具体的な場面で話せるようにしておく
  • 足りない力(図面やCADなど)を、学ぶことリストに入れる

例えば、営業の経験がある方なら、「お客さんの話を聞いて、こんな提案をしたら喜ばれた」という場面を話せますよね。それはそのまま、インテリアの提案の場面に重なります。

作品を形にして見せる

未経験の方が応募する時、見られやすいのがポートフォリオ(作品集)です。講座の課題や、自分の部屋の模様替え案などを図面とパースにまとめておくと、話のきっかけになります。

作り方は、インテリアデザイナーのポートフォリオの作り方で詳しく紹介しています。

学び直しの方法と教育訓練給付制度

働きながら学ぶなら、通い方と制度を先に確かめる

社会人の学び直しでは、「続けられるか」が何より大切です。夜間や週末、オンラインで学べるか、使える制度があるかを先に調べておくと、計画が立てやすくなります。

『仕事をしながら学ぶ時間なんて取れるかな』と心配になりますよね。学び方ごとの違いを表にまとめました。

学び方通い方合いやすい人
独学自分のペースで、本やソフトの体験版で学ぶまず向き不向きを試したい人
通信・オンライン講座動画や教材で学び、添削や質問を受ける時間が不規則な人、近くに学校がない人
社会人スクール夜間や週末に教室へ通う先生に直接聞きながら学びたい人
専門学校昼間に通って集中して学ぶ仕事を辞めて学ぶ時間を取れる人

学び方の詳しい比べ方は、インテリアデザインの学び方を比べた記事でまとめています。

教育訓練給付制度を使う

厚生労働省の教育訓練給付制度では、雇用保険の被保険者(または被保険者だった人)が、厚生労働大臣の指定する講座を受講・修了すると、受講費用の一部が支給されます。

種類は「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」「一般教育訓練」の3つです。一般教育訓練の場合は、受講費用の20%(上限10万円)が支給されます。

補足

給付を受けるには、雇用保険に入っていた期間などの条件があります。対象講座は厚生労働省の「教育訓練給付制度 検索システム」で探せます。最新の条件は、ハローワークや厚生労働省の教育訓練給付制度のページで確かめてみてください。

仕事を離れている方は、ハロートレーニング(公的職業訓練)も選択肢になります。地域によってはCADやインテリアに関わるコースがあることも。あるかどうかは、地域のハローワークで確かめてみましょう。

講座や学校の案内を取り寄せる

学び直しの候補が見えてきたら、講座や学校の案内を取り寄せて見比べてみてください。授業の中身、通い方、給付制度の対象かどうかが、案内を並べると分かりやすくなります。

学び直しを始めるまでの流れ
  1. 平日の夜と週末に、勉強に使える時間を書き出す
  2. 通い方(通信・夜間・週末・昼間)の希望を決める
  3. 講座や学校の資料を取り寄せ、授業の中身と給付制度の対象かを比べる
  4. 説明会や体験授業で、続けられそうかを確かめる
  5. 申し込みの前に、給付を受ける条件をハローワークなどで確かめる

インテリアデザイナードットコム

インテリアの学び方を比べたい方へ

インテリアデザイナーへの道は、専門学校・大学・社会人スクール・通信講座・独学とさまざまです。自分に合う学び方を選ぶには、気になる学校や講座の資料を取り寄せて、学べる範囲や課題の講評、就職の支え方を見比べるのが近道です。比べ方のチェックポイントをまとめました。

無料学校・講座の資料請求と比べ方を見る

教育訓練給付制度の対象講座かどうかは、各講座の案内と厚生労働省の検索システムで確認できます。

資料請求で何が分かるのか、届いた資料をどう比べるかは、学校・講座を資料請求で比べる方法で紹介しています。

未経験インテリアデザイナーのよくある相談

悩みは「転職の順番」と「入ってからの不安」

未経験からインテリアデザイナーを目指す人の相談は、今の仕事をいつ辞めるか、入社後についていけるか、という内容が中心です。

インテリアの仕事を目指す社会人からよく寄せられる相談を、要約して紹介します。

相談1「外回りの営業から転職したい。働きながら資格を取るべき?」

営業の仕事を続けながら資格の勉強をするか、先に転職するかで迷っている、という相談です。

結論から言うと、生活の安定を保ちたいなら、働きながら学び始めて、作品がいくつかそろってから応募する順番がおすすめです。資格は必須ではないので、資格だけでなく図面やCADの力も合わせて伸ばしましょう。

営業で培った「話を聞いて提案する力」は、インテリアの仕事でもそのまま使えます。面接では、その経験を具体的な場面で伝えてみてください。

相談2「未経験で入社したけれど、周りについていけない」

全くの未経験でデザイン会社に入り、先輩との差に落ち込んでいる、という相談です。

最初は分からないことだらけで当然です。『自分だけできない』と感じるのは、それだけ真剣に仕事に向き合っている証拠でもあります。

分からない言葉や手順はメモに残し、まとめて質問する時間をもらうのがおすすめです。図面の描き方は、先輩の図面を真似して描いてみるのも近道になります。

1日の終わりに「今日できるようになったこと」を1つ書き残しておくのもおすすめです。数か月後に見返すと、自分の成長に気づけますよ。

相談3「学歴は高卒です。インテリアデザイナーを目指せますか」

学歴が高校卒業で、今から目指せるのか不安という相談です。

インテリアデザイナーには、就くために必須の資格や学歴はありません。社会人スクールや通信講座で学び直す道も、関連職から入る道もあります。

建築まで手がけたくなった時に建築士を目指すなら、学歴や学んだ科目が受験の条件に関わります。その場合は、建築技術教育普及センターの案内で要件を確かめておきましょう。

相談4「印刷会社で働いています。デザインの経験は生かせますか」

デザインや印刷の仕事をしていて、インテリアの道に移りたいという相談です。

レイアウトや色の感覚、画像編集やレイアウトソフトの操作は、インテリアのプレゼンボードづくりでそのまま使えます。空間のデザインには図面や素材の知識が加わるので、そこを学び足すイメージです。

『畑違いだから一からやり直し』と考えなくて大丈夫です。見せ方の力がある分、作品集の仕上がりで差をつけやすい面もあります。

よくある質問

未経験でもインテリアデザイナーの正社員になれますか?

なれる可能性はあります。ただ、未経験可の正社員求人はアシスタントや見習いから始まることが多いです。作品をそろえておくと、応募の時に話が具体的になります。

インテリアデザイナーのバイトでは何をしますか?

事務所の補助、資料づくり、模型づくり、ショールームでの案内などが中心です。デザインそのものは任されなくても、実際の図面や案件の進め方を近くで見られるのが学びになります。

未経験から目指すのに、資格は必要ですか?

必須ではありません。インテリアコーディネーターなどの資格は知識を示す材料になりますが、図面やCADの力、作品の方が見られやすいです。

働きながら学ぶ場合、どのくらいの時間を確保すればいいですか?

決まった目安はありませんが、毎週同じ曜日・時間に学ぶ時間を固定すると続けやすくなります。まずは無理のない範囲で始め、慣れてきたら少しずつ増やしてみてください。

教育訓練給付制度は誰でも使えますか?

雇用保険に入っていた期間などの条件があり、対象講座も決まっています。最新の条件は、ハローワークや厚生労働省のサイトで確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 未経験からでもインテリアデザイナーは目指せる。必須の資格はない
  • 入り方は「学び直してから応募する」か「関連職から入る」かの2系統
  • 正社員・契約社員・バイトなど、入口の形にこだわりすぎない
  • 営業や接客、事務の経験は、提案や調整の場面で生かせる
  • 学び直しは通い方と教育訓練給付制度を先に確かめ、資料を取り寄せて比べる
インテリアデザイナードットコム

インテリアデザイナードットコム 編集部

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