インテリアデザイナーの就職先|設計事務所・大手・家具やマンションの会社

インテリアデザイナーの就職先を、事務所や会社の業態ごとに比べる記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が厚生労働省・文部科学省などの公的機関や資格の実施団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。試験日程や受験資格、給付制度は変わることがあるため、最新の情報は各団体の公式サイトで確認してください。

インテリアデザイナーとして働きたいけれど、事務所に入るのがいいのか、大手の会社がいいのか、そもそもどんな就職先があるのか分からない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、インテリアデザイナーの就職先は事務所だけではなく、内装工事会社やハウスメーカー、家具メーカーなど、いくつもの業態に分かれています。

この記事を読むと、業態ごとの違いと、自分に合う就職先の選び方が分かります。

目次

インテリアデザイナーの就職先にはどんな種類がある?

先に結論

就職先は大きく5つの業態に分けられます。どこを選ぶかで、扱う物件、担当する範囲、身につく力が変わります。

『インテリアデザイナーって、デザイン事務所で働く人のことでしょ?』と思いますよね。

実は、インテリアの仕事は思っている以上にいろいろな会社にあります。厚生労働省の職業情報でも、住宅・オフィス・ホテル・店舗の室内から、鉄道車両や船の内装まで、手がける空間は幅広いとされています。

業態主に扱う物件担当しやすい範囲身につく力
設計事務所・デザイン事務所店舗・オフィス・住宅・ホテルなど企画から設計、現場の確認まで通して案を考える力、図面とプレゼンの力
内装工事会社・ディスプレイ会社店舗・商業施設・展示会設計と施工をつなぐ、現場寄りの仕事施工の知識、工期や費用の感覚
ハウスメーカー・マンション関連戸建て住宅・マンションの住戸や共用部内装の仕様決め、モデルルーム、住まい手への提案住宅の知識、住まい手との打ち合わせ
家具メーカー・インテリアショップ家具・照明・カーテンなどの製品、売り場製品のデザインや、家具を使った提案素材と製品の知識、売り場づくり
大手企業の設計部門自社の店舗・オフィス・商業施設社内の計画に合わせた設計や管理大きな計画の進め方、社内外との調整

表を見ると、同じ「インテリアデザイナー」でも、毎日の仕事がかなり違うことが分かります。どれが上というより、どんな力を伸ばしたいかで選ぶものなんです。

インテリアデザイナーの主な就職先を、事務所・工事会社・住宅関連・家具・大手の設計部門の5つの業態で示した図解

仕事の流れそのものを知りたい方は、インテリアデザイナーの仕事内容を先に読むとイメージしやすいですよ。

設計事務所・デザイン事務所で働くとどうなる?

案を考える所から関われるのが事務所の特徴

インテリアデザイナーの事務所では、お客さんの話を聞いて、案を考え、図面にまとめるまでを担当することが多いです。デザインの考え方を深く学びたい人に向いています。

『インテリアデザイナーの事務所って、少人数で忙しそう』というイメージもありますよね。事務所の規模はさまざまで、数人のところもあれば、多くのスタッフがいるところもあります。

事務所で身につくこと

少人数の事務所では、1人が受け持つ範囲が広くなりやすいです。ヒアリング、図面、素材選び、現場の確認まで、仕事の流れを通して経験できることがあります。

例えば、小さなカフェの内装を任された場合、オーナーとの打ち合わせから、照明の位置を現場で確かめるところまで関わる、という具合です。

事務所を選ぶ時に見ておきたいこと

インテリアデザイナーの事務所を選ぶ前に
  • 住宅・店舗・オフィスなど、どんな物件が多いか
  • 新人のうちは、どの仕事から任されるか
  • 図面を描くソフトは何を使っているか
  • 現場に出る機会がどのくらいあるか
  • 過去の作品が公開されていて、自分の好みに合うか

事務所ごとにデザインの色が出やすいので、過去の作品を見て「こういう空間を作りたい」と思えるかも大事な目安です。

新人のうちは、どんな仕事から始まる?

『入ってすぐにデザインを任されるの?』と気になりますよね。実際は、先輩の仕事を手伝いながら覚えていくことが多いです。

厚生労働省の職業情報でも、現役のデザイナーのアシスタントとして実務経験を積むことが、学校では身につかない力を育てるうえで大切とされています。

新人のうちに任されやすい仕事そこで身につくこと
図面の清書や修正図面のルールと、事務所ごとの描き方
素材サンプルやカタログ集め素材や製品の種類、取り寄せ方
模型やプレゼン資料づくり案を相手に伝える見せ方
打ち合わせの記録お客さんの要望の聞き取り方
現場の確認への同行図面が形になるまでの流れ

地味に見える仕事でも、1つひとつが後で案を考える時の土台になります。事務所によって任される順番は違うので、面接で聞いてみてください。

建築まで含めて手がける設計事務所もあります。建物の設計には、規模や構造によって建築士でないとできない範囲があるので、建築士の資格を目指す人もいます。

内装工事会社・ハウスメーカー・家具の会社はどう違う?

「現場」「住まい」「製品」のどれに近いかで分かれる

内装工事会社は現場に近く、ハウスメーカーやマンション関連は住まいに近く、家具メーカーは製品に近い仕事です。同じインテリアでも、毎日向き合う相手が違います。

『事務所以外の会社で、デザインの仕事ってできるの?』と気になる方も多いはずです。できますし、それぞれに事務所では身につきにくい力があります。

内装工事会社・ディスプレイ会社

店舗や商業施設の内装を、設計から施工まで受け持つ会社です。図面が実際にどう形になるかを近くで見られるのが特徴です。

例えば、「この素材だと工期が延びる」「この納まりは現場で作りにくい」といった感覚が身につきます。後で事務所に移っても役立つ力です。

ハウスメーカー・マンション関連の会社

戸建て住宅やマンションの内装を扱う会社です。マンションのインテリアデザイナーなら、住戸の内装の仕様や、モデルルームの演出に関わることもあります。

住まい手と直接打ち合わせる機会が多いので、相手の暮らし方を聞き取って提案する力が伸びます。インテリアコーディネーターの資格が役立つ場面も多い業態です。

家具メーカー・インテリアショップ

家具のインテリアデザイナーとして、製品そのもののデザインに関わる道もあります。厚生労働省の職業情報でも、家具や照明、カーテンなどの製品デザインはインテリアデザイナーの仕事の1つとされています。

インテリアショップでは、売り場づくりや、家具を使った部屋の提案に関わることもあります。素材や製品の知識をじっくり深めたい人に向いています。

例えば、「この椅子は座面が低いので、ダイニングより読書の部屋に合う」といった提案ができるのは、製品を毎日触っている人ならではですよね。

業態ごとに向いている人

自分がどの業態に向いているか、迷う方もいるはずです。好きな作業から考えると選びやすくなります。

こんな作業が好き向いていそうな業態
案をじっくり考えて図面にまとめる設計事務所・デザイン事務所
現場で物ができていく様子を見る内装工事会社・ディスプレイ会社
住む人の話を聞いて提案するハウスメーカー・マンション関連
素材や製品を触って比べる家具メーカー・インテリアショップ
大きな計画を、多くの人と進める大手企業の設計部門

1つに決めきれなくても大丈夫です。最初の就職先で身につけた力をもとに、別の業態へ移る人もいます。

事務所以外の会社のよいところ
  • 現場や製品など、特定の分野の知識が深まる
  • 会社として仕事の流れや教え方が決まっていることが多い
  • 住まい手や売り場など、使う人の反応を近くで見られる
気をつけたいところ
  • 担当する範囲が決まっていて、案づくりに関われる場面が限られることも
  • 会社の方針に沿ったデザインが中心になりやすい
  • 求人の名前がデザイナーでも、仕事の中身はさまざま

空間全体の演出に興味があるなら、空間デザイナーとインテリアデザイナーの違いも参考になります。

大手の会社に入るには、何が必要?

大手かどうかより、何を担当できるかを見る

インテリアデザイナーで大手を目指す人は多いです。ただ、大手の中でもインテリアの仕事をする部署は限られることがあります。会社の名前より、配属される仕事の中身を確かめるのが大事です。

『やっぱり大手の方が安心なのでは』と考えるのは自然なことです。大きな会社には、大きな計画に関われる、教える仕組みが整っている、といったよさがあります。

一方で、大きな会社ほど仕事が細かく分かれていることもあります。デザインを考える部署なのか、工事の管理をする部署なのかで、毎日の仕事はかなり変わるんです。

大手を目指す時に準備しておきたいこと

大手の会社を目指す時の準備
  1. 会社がインテリアをどの部署で扱っているかを調べる
  2. 求人の仕事内容に、デザイン・設計・施工管理のどれが書いてあるか確かめる
  3. 応募先が扱う物件に合わせて、ポートフォリオの作品を並べ替える
  4. 図面やCADのスキルを、作品で見せられる形にしておく
  5. 説明会や面接で、新人が任される仕事を聞いてみる

作品集は、どの業態でも見られることが多い大事な資料です。作り方はインテリアデザイナーのポートフォリオで詳しく紹介しています。

大手と事務所、どちらから始める?

『最初は大手で基礎を学んで、後から事務所に移る方がいい?』と迷う方もいますよね。どちらが正解ということはなく、最初に何を身につけたいかで決めてみてください。

比べる点大手の会社小さめの事務所
関わる物件大きな計画に関われることがある小さな店舗や住宅を数多く担当することも
担当の範囲分業で、決まった工程を深く1人で企画から現場まで幅広く
教わり方研修や決まった教え方があることが多い先輩の仕事を間近で見て覚えることが多い
向いている人仕組みの中でじっくり育ちたい人早くから幅広い経験を積みたい人

例えば、図面の基本からしっかり教わりたいなら研修のある会社、いろいろな物件を早く経験したいなら事務所、という選び方もあります。

インテリアデザイナーの事務所で、図面と素材サンプルを広げて打ち合わせをしている手元の写真

働く場所と求人票は、どう見比べる?

地域の違いと求人票の中身を、セットで見る

働く場所によって扱う物件が変わり、同じ地域でも求人票ごとに仕事の中身が違います。この2つを合わせて見ると、自分に合う就職先が絞り込みやすくなります。

東京など都市部と地方では、仕事に違いがある?

都市部は案件の種類が多く、地方は1人の担当範囲が広くなりやすい

東京のインテリアデザイナーの求人を見ると、店舗やオフィス、ホテルなど、いろいろな物件を扱う会社が目に付きます。地方では、住宅や地域の店舗が中心になり、幅広い仕事を受け持つこともあります。

『インテリアデザイナーになるなら、東京に出ないとだめ?』と心配になる方もいますよね。

結論から言うと、そうとは限りません。都市部と地方では、仕事の中身や身につく力に違いがある、と考えてみてください。

比べる点東京など都市部地方
扱う物件店舗・オフィス・商業施設・ホテルなど多様住宅・地域の店舗・施設が中心になりやすい
会社の種類専門分野に特化した事務所や会社も多い設計と施工を一緒に受ける会社も多い
担当する範囲分業になりやすい1人で幅広く受け持つこともある
身につく力特定の分野を深める力仕事の最初から最後までを見渡す力

例えば地方の会社で、住宅のリフォームの打ち合わせから現場の確認まで通して経験した人は、仕事全体の流れをよく知っています。これは都市部の分業の中では得にくい経験です。

逆に、都市部で特定の分野を深めた人は、その分野の細かい知識やつながりを持っています。『どちらで始めるか』より、『どんな力を先に伸ばしたいか』で考えると選びやすくなりますよ。

地元で働きたい方は、地域の工務店やリフォーム会社、家具店の求人も探してみてください。インテリアの仕事は、デザイン事務所という名前の会社だけにあるわけではないんです。

東京など都市部と地方で、インテリアデザイナーの扱う物件や担当範囲がどう違うかを比べた図解

求人票はどこを見ればいい?

職種名より「仕事内容」の欄を読む

求人票では、同じ「インテリアデザイナー」でも、設計・コーディネート・施工管理・営業など、仕事の中身がばらばらです。職種名だけで判断せず、仕事内容の欄をよく読みましょう。

『求人票の言葉が分かりにくくて、どんな仕事か想像できない』という声もよく聞きます。読み方のコツを表にしました。

求人票の欄見る所こう書いてあったら
仕事内容担当する工程「基本設計から実施設計」なら図面中心、「現場管理」なら工事寄り
扱う物件住宅・店舗・オフィスなど自分が作りたい空間と合うか確かめる
使用ソフトCAD・3Dソフトの種類使ったことが無ければ、入社前に触っておく
応募の条件経験・資格・ポートフォリオの有無「ポートフォリオ提出」なら作品集を準備する
教育の仕組み研修や先輩の指導未経験歓迎なら、何から教えてもらえるか確かめる
よくある失敗

職種名だけを見て応募したら、実際はデザインより営業の比重が大きかった、というケースがあります。面接で「1日の仕事の流れ」を聞いておくと、入社後の思っていたのと違うを減らせます。

インテリアデザイナードットコム

インテリアの学び方を比べたい方へ

インテリアデザイナーへの道は、専門学校・大学・社会人スクール・通信講座・独学とさまざまです。自分に合う学び方を選ぶには、気になる学校や講座の資料を取り寄せて、学べる範囲や課題の講評、就職の支え方を見比べるのが近道です。比べ方のチェックポイントをまとめました。

無料学校・講座の資料請求と比べ方を見る

教育訓練給付制度の対象講座かどうかは、各講座の案内と厚生労働省の検索システムで確認できます。

未経験から就職や転職を考えている方は、未経験からインテリアデザイナーになる方法も合わせて読んでみてください。

インテリアデザイナーの就職でよくある相談

悩みの多くは「学歴」と「年齢」

就職先の相談で多いのは、どの学校に行けば有利か、社会人からでも間に合うか、というものです。代表的な3つに答えます。

大手に入るために、資格や学歴以外で必要なことはある?

高校3年生で、レベルの高い美大に行き、資格も取るつもりだけど、大手に入るためにほかに何が必要か、という相談です。

学校や資格に加えて見られやすいのは、作品集と、自分の考えを言葉にする力です。インテリアの仕事は、お客さんや社内の人と話して案をまとめる仕事だからです。

学生のうちから、課題ごとに「なぜこの案にしたか」を一言でまとめる練習をしておくと、面接でも役立ちますよ。

有名な美大に行った方が、インテリアの会社に就職しやすい?

高校1年生で、インテリアの雑貨や家具を扱う会社に入りたいけれど、有名な美大の方が就職しやすいのか、という相談です。

学校によって、学べる内容や先輩の進路は違います。ただ、学校の名前だけで就職が決まるわけではありません。

『有名なところに行かないと不利かも』と不安になる気持ちは分かります。まずは、家具や雑貨のデザインを学べる学科があるかを軸に、学校を比べてみてください。進路の選び方はインテリアデザイナーになるには?で紹介しています。

異業種の会社員だけど、今からインテリアの会社に入れる?

印刷会社に勤めている28歳の男性で、インテリアデザイナーかインテリアコーディネーターの仕事に移りたい、という相談です。

インテリアデザイナーになるのに、必須の免許や資格はありません。ただ、未経験の場合は、作品集やCADのスキルなど、応募の時に見せられる材料をそろえておくことが大事です。

印刷の仕事で身につけた色やレイアウトの感覚は、プレゼンボードづくりにも活かせます。今の経験をどう活かせるかを、言葉にしておくと面接で伝えやすくなります。

よくある質問

インテリアデザイナーの事務所と会社、新卒ならどちらがいいですか?

伸ばしたい力によって変わります。案を考える力を深めたいなら事務所、現場や住宅、製品の知識を深めたいなら工事会社やハウスメーカー、家具メーカーが向いています。

マンションのインテリアデザイナーはどんな仕事をしますか?

マンションの住戸の内装の仕様決めや、モデルルームの演出、共用部の内装などに関わることがあります。会社によって担当範囲が違うので、求人票の仕事内容で確かめてみてください。

家具のインテリアデザイナーになるには、どんな会社を選べばいいですか?

家具メーカーで製品のデザインに関わる道や、インテリアショップで家具を使った提案をする道があります。素材や製品の知識を学べる学科や講座で学んでおくと役立ちます。

東京以外でもインテリアデザイナーとして働けますか?

働けます。地方にも住宅や店舗の内装を扱う事務所や会社があり、1人で幅広い仕事を受け持てることもあります。

就職にインテリアの資格は必要ですか?

インテリアデザイナーになるための必須の資格はありません。ただ、インテリアコーディネーターなどの資格は、知識があることを示す材料になります。

まとめ

この記事の要点
  • インテリアデザイナーの就職先は、事務所・内装工事会社・住宅関連・家具の会社・大手の設計部門の5つに分けられる
  • 業態によって、扱う物件、担当する範囲、身につく力が違う
  • 大手を目指す時は、会社の名前より配属される仕事の中身を確かめる
  • 東京など都市部と地方では、扱う物件や担当範囲の広さに違いがある
  • 求人票は職種名ではなく、仕事内容・物件・使用ソフトの欄を読む

どの業態でも、最初の一歩は「どんな空間を作りたいか」をはっきりさせることです。インテリアデザイナーの仕事の全体像はインテリアデザイナーとは?で紹介しています。

まずは気になる業態を2つ選んで、求人票の仕事内容の欄を読み比べてみましょう。

インテリアデザイナードットコム

インテリアデザイナードットコム 編集部

インテリアデザイナーの仕事内容となり方、インテリアコーディネーターなど似た職業との違い、役立つ資格、専門学校や講座での学び方、就職先までを、これから目指す人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次