海外で働くインテリアデザイナー|留学・語学・準備の進め方

インテリアデザイナーとして海外で働くための、留学・語学・準備の進め方を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が厚生労働省・文部科学省などの公的機関や資格の実施団体の公開情報を調べて独自に執筆しています。試験日程や受験資格、給付制度は変わることがあるため、最新の情報は各団体の公式サイトで確認してください。

インテリアデザイナーとして海外で働いてみたい。でも、何から準備すればいいのか、日本人でもなれるのか分からない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、インテリアデザイナーが海外に関わる道は「海外で学ぶ」「日本の会社で海外案件に関わる」「現地で就職・独立する」の3つに分けて考えると、準備の順番が見えてきます。

この記事を読むと、3つの形の違いと、日本にいるうちにできる準備が分かります。

目次

インテリアデザイナーが海外で働く形は3つある

先に結論

海外で働くといっても、いきなり現地の会社に入るだけが道ではありません。学ぶ・日本から関わる・現地で働く、の3つから自分に合う入口を選べます。

『海外のインテリアデザイナーって、才能がある一部の人だけでしょ?』と思いますよね。

実は、海外への関わり方はいくつもあるんです。日本の会社に勤めながら、海外のホテルや店舗の内装に関わるという形もあります。

厚生労働省の職業情報でも、インテリアデザイナーが手がける空間は、住宅やオフィスから、ホテル・店舗、鉄道車両や船の内装まで幅広いとされています。扱う空間が広い分、関わり方の選択肢も多い仕事なんです。

形どんな働き方?主な準備
海外で学ぶ(留学)海外の学校でインテリアやデザインを学ぶ語学、入学に必要な作品集、学生ビザ
日本の会社の海外案件に関わる日本の事務所や会社で、海外の物件を担当する実務経験、英語でのやり取り、図面の基本
現地で就職・独立する海外の会社に入る、または自分で仕事を受ける語学、英語の作品集、就労ビザ、現地の人とのつながり

3つの形は、順番につながることもあります。例えば、留学したあとに日本の会社で海外案件を担当し、その経験を活かして現地で働く、という流れです。

3つの形のよいところと気をつけたいところ

日本から関わる形のよいところ
  • 日本の会社の仕組みの中で、経験を積みながら海外に関われる
  • ビザや暮らしの手続きを、自分だけで抱えずに済むことが多い
  • 日本の仕事の進め方を知ったうえで海外の仕事ができる
現地で働く形で気をつけたいところ
  • ビザや住まいなど、自分で整える手続きが多い
  • 仕事の探し方や商習慣を、一から知る必要がある
  • 言葉の壁で、最初は思うように提案できないことも

どちらがよいかは、今の経験と、どのくらい早く海外に出たいかで変わります。焦らず、自分の状況に合う入口を選んでみてください。

インテリアデザイナーが海外で働く3つの形を、留学・日本の会社の海外案件・現地での就職や独立で示した図解

インテリアデザイナーの仕事そのものを知りたい方は、インテリアデザイナーとは?から読むとイメージがつかみやすいですよ。

3つの形では、何を準備すればいい?

共通の準備は「語学」「作品集」「働くための資格」

どの形を選んでも、語学と、英語で見せられる作品集、そして働いたり学んだりするためのビザが必要になります。違うのは、どれを先に準備するかです。

『全部いっぺんに準備するのは大変そう』と感じますよね。形ごとに優先する準備を表にしました。

準備すること留学日本の会社の海外案件現地で就職・独立
語学授業についていける力メールや打ち合わせでやり取りできる力仕事で交渉や提案ができる力
作品集(ポートフォリオ)入学の審査に使う社内で実績として示す応募や営業の時に使う
実務経験無くても目指せる日本の会社での経験が土台あると有利になりやすい
ビザ学生ビザ出張の時は会社の手続き就労ビザ(国ごとに条件が違う)
現地の情報学校や暮らしの情報現地の建築や内装のルール仕事の探し方、現地の商習慣

就労ビザは国ごとに違う

海外で働くためのビザの種類や条件は、国によって大きく違います。学歴や職歴、雇ってくれる会社が決まっていることなどを求められる場合もあります。

ネットの体験談だけで判断せず、最新の条件は、行きたい国の大使館や領事館の公式サイトで確かめてみてください。

よくある失敗

観光のビザのまま現地で仕事を始めてしまうと、その国のルールに反することがあります。働く前に、自分の立場でどんな活動ができるかを大使館の情報で確かめておきましょう。

資格は日本と同じように使える?

日本のインテリアコーディネーターなどの資格は、日本の団体の資格です。海外でそのまま同じ扱いになるとは限りません。

一方で、資格の勉強で身につけた家具や素材、照明の知識は、どの国でも役立ちます。資格そのものより、身につけた知識と作品で伝える、と考えておくとよいですよ。

暮らし方の違いを知っておく

インテリアは、その国の暮らし方と深く結びついています。家の中で靴を脱ぐかどうか、食事をどこでとるか、家族がどう集まるか。こうした違いで、心地よい部屋の形も変わるんです。

例えば、日本の住まいの感覚で玄関を考えると、靴のまま部屋に入る国では使い方が合わないこともあります。行きたい国の住まいやお店の写真を見て、「なぜこの配置なのか」を考えてみると、現地の感覚がつかみやすくなりますよ。

日本にいるうちにできる準備は?

語学と作品集は、日本にいても進められる

海外に行く前でも、語学の勉強と作品集の英語化は始められます。いきなり海外に出るより、日本で土台を作ってから動く方が、現地で迷う時間を減らせます。

『まだ海外に行けるか分からないのに、準備しても意味ある?』と思う方もいるはずです。ここで紹介する準備は、日本で働く時にも役立つものばかりなんです。

国内でできる準備チェック
  • インテリアの用語を英語で言えるようにする(平面図、照明、仕上げ材など)
  • 作品集の説明文を、英語でも短く書いてみる
  • CADや3Dソフトで、図面とパースを描けるようにする
  • 海外の建築やインテリアの本・雑誌を読み、気になる空間をメモする
  • 行きたい国の就労ビザの情報を、大使館の公式サイトで調べる
  • 日本で、海外案件を扱う会社や事務所の求人を探してみる

作品集を英語にする時のコツ

英語の作品集では、長い文章より、短い説明と図面・パースで伝えるのが基本です。

例えば、「小さなカフェの内装。窓際に長いカウンターを置き、外の景色を楽しめるようにした」という内容なら、英語でも2文ほどで書けます。課題・条件・案・図面・完成イメージの順番は、日本語の作品集と同じで大丈夫です。

英語で覚えておきたいインテリアの言葉

海外の人とやり取りする時は、図面や素材の言葉がそのまま通じると話が早く進みます。まずは次のような言葉から覚えてみてください。

日本語英語の言い方の例使う場面
平面図floor plan部屋の配置を説明する時
展開図elevation壁面の仕上げを説明する時
天井伏図reflected ceiling plan照明の位置を説明する時
完成予想図rendering完成のイメージを見せる時
仕上げ材finish material床や壁の素材を決める時
素材サンプルmaterial sample素材を見比べる時
家具の配置furniture layout家具の置き方を提案する時

言葉を覚える時は、自分の作品集のページに英語の見出しを付けてみるのがおすすめです。使う場面と一緒に覚えると、忘れにくくなります。

作品集の組み立て方は、インテリアデザイナーのポートフォリオで詳しく紹介しています。

机の上に英語の辞書と、インテリアの平面図、作品集のファイル、ノートパソコンが並んだ海外で働く準備の手元の写真

学ぶ場所を選ぶ

日本で学んでから海外に出る人もいれば、最初から海外の学校に進む人もいます。どちらにしても、図面と表現の基本は早めに身につけておくと安心です。

日本での学び方は、インテリアデザインの学び方で比べています。

海外を目指す時の進め方

『準備することは分かったけど、どの順番で進めればいいの?』という方のために、進め方の一例をまとめました。

海外を目指す進め方の例
  1. 行きたい国と、3つの形のどれを目指すかを仮に決める
  2. その国のビザの条件を、大使館の公式サイトで調べる
  3. 図面とパースの基本を身につけ、作品を3つほど作る
  4. 作品集に英語の説明を付ける
  5. 留学先の学校や、海外案件を扱う会社の情報を集める
  6. 説明会や面接で、海外の仕事にどう関われるかを聞いてみる

1番目の「仮に決める」が大事なところです。行き先が決まると、覚える言葉も、調べるビザも絞り込めるんです。途中で行き先が変わっても、作品集と語学の準備は無駄になりません。

インテリアデザイナードットコム

インテリアの学び方を比べたい方へ

インテリアデザイナーへの道は、専門学校・大学・社会人スクール・通信講座・独学とさまざまです。自分に合う学び方を選ぶには、気になる学校や講座の資料を取り寄せて、学べる範囲や課題の講評、就職の支え方を見比べるのが近道です。比べ方のチェックポイントをまとめました。

無料学校・講座の資料請求と比べ方を見る

教育訓練給付制度の対象講座かどうかは、各講座の案内と厚生労働省の検索システムで確認できます。

海外で働くことについてよくある相談

悩みの多くは「日本人でもなれるか」と「何から始めるか」

海外で働く相談で多いのは、できるかどうかと、最初の一歩についてです。代表的な3つに答えます。

日本人が海外でインテリアデザイナーになれる?必要な資格は?

海外でインテリアデザイナーとして働けるのか、働ける国や必要な資格があれば知りたい、という相談です。

日本でも、インテリアデザイナーになるための必須の資格はありません。海外でも、まずは作品と語学で力を示すことが多いと考えておきましょう。

ただ、働くためのビザは別の話です。国ごとに条件が違うので、行きたい国を決めたら、その国の大使館の情報から確かめてみてください。

留学・インターンシップ・現地で働く、のどれから始める?

来年から海外でインテリアについて学ぶか、インターンシップをするか、働くかで迷っている、という相談です。

ここで考えたいのは、今の自分に実務の経験や作品がどのくらいあるかです。作品や経験がまだ少ないなら、学ぶ形から入ると、作品集を作る時間も取れます。

すでに日本で働いた経験があるなら、インターンシップや現地での仕事探しも選びやすくなります。こんなふうに自分に聞いてみてください。

  • 「今、英語の作品集を何作品見せられる?」
  • 「現地で、自分の立場でどんな活動ができる?」

2つの答えがはっきりしていれば、どの形から始めるか決めやすくなります。

海外の物件を担当したことがあるのは、すごいこと?

知人のインテリアデザイナーが海外の物件も担当したことがあると聞いたが、それはすごいことなのか、という相談です。

日本の事務所や会社でも、海外のホテルや店舗の内装に関わる仕事はあります。言葉や文化の違う相手とやり取りしながら進めるので、経験を積んだ人が任されることが多い仕事といえます。

『自分にはまだ遠い話かも』と感じる方もいるでしょう。でも、日本の会社に入って経験を積むことが、海外の仕事への近道になる場合もあるんです。

よくある質問

インテリアデザイナーとして海外で働くには、英語が話せないとだめですか?

行く国や働き方によって必要な言葉は違います。英語が使える国でなくても、図面や作品集の説明、仕事のメールでは英語を使う場面が多いので、身につけておくと役立ちます。

海外で働くのに、日本の資格は役立ちますか?

日本の資格が海外で同じ扱いになるとは限りません。ただ、資格の勉強で身につけた知識は、どの国の仕事でも活かせます。

日本で就職してから海外を目指すのはありですか?

ありです。日本の会社で実務経験を積み、海外案件に関わってから現地で働く人もいます。どんな就職先があるかは就職先の記事を参考にしてみてください。

海外の学校に留学しないと、海外では働けませんか?

留学は入口の1つで、ほかの道もあります。日本で学んで日本の会社で経験を積み、その実績と英語の作品集で海外の仕事を目指す人もいます。自分の経験と準備の状況に合わせて選んでみてください。

就労ビザはどこで調べればいいですか?

行きたい国の大使館や領事館の公式サイトで、最新の条件を確かめるのがいちばん確実です。

まとめ

この記事の要点
  • インテリアデザイナーが海外に関わる形は、留学・日本の会社の海外案件・現地での就職や独立の3つ
  • 共通の準備は、語学・英語の作品集・働くためのビザ
  • 就労ビザの条件は国ごとに違うので、大使館の公式サイトで確かめる
  • 語学と作品集の英語化は、日本にいるうちから始められる

日本で経験を積んでから海外を目指すなら、どんな就職先があるかも知っておきたいですよね。インテリアデザイナーの就職先で業態ごとの違いを紹介しています。

まずはインテリアの用語を10個、英語で言えるようにするところから始めてみましょう。

インテリアデザイナードットコム

インテリアデザイナードットコム 編集部

インテリアデザイナーの仕事内容となり方、インテリアコーディネーターなど似た職業との違い、役立つ資格、専門学校や講座での学び方、就職先までを、これから目指す人の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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