リフォームデザインを任された時にやること
理想よりも優先順位を確認する
リフォームに取り組む際には、目的を明確にすることが重要です。リフォームによって家の雰囲気が大きく変わるため、夢や想像が膨らんでしまいがちです。
しかし、リフォームによって何を最優先するのか、どの箇所をリフォームすべきなのかを何度も考え、優先順位のリストを作ることでリフォームでの失敗を避けることができます。
現状の改善点だけでなく、将来的なライフスタイルや変更も見据えたリフォームが必要です。そのためには依頼主の表面的な要望だけでなく、現在のライフスタイルや将来の目標なども参考にし、意図を汲んだ上でリフォームを設計することが求められるでしょう。
リフォームでは、理想的な住まいを実現する革新的なアイデアを求めてしまいがちですが、現在の住宅の状態を把握するところから始まります。
家の修理を優先する
リフォームの対象となる住居や建造物の構造に精通しなくてはなりません。特に構造材の現状は、解体するまで分からない場合が多くあります。
強度が弱っているため設計したデザインが実現できない場合や、リフォームの前に交換や補強が必要なケースもよくあります。リフォームは、常に想定外の問題と戦い解決策を探していく柔軟さが求められる仕事でもあります。
例えば、梁材や基礎の上に打ち込まれた木材が腐食していたり、シロアリの被害を受けていてまずシロアリ駆除の優先されるようなケースや、 内部解体中に筋交いが打ち込まれておらず、建物の強度や耐震性に問題がある場合などです。
こうしたケースでは問題を解決するための対策が最優先され、リフォームのデザインに制限が生じることもあります。
シンプルさは飽きが来ない
リフォームをデザインする際は、凝った作りよりもある程度の現実性や実用性を犠牲にしないデザインが重要です。テレビ番組やウェブサイトで華々しいリフォームの例を見ると、どうしてもそうした理想のデザインや芸術的な住まいを思い描いてしまいがちです。
しかしあまりこだわった作りは、時の経過とともに飽きてしまったり実用性が損なわれるゆえに鬱陶しく感じてしまう危険性があります。
そのため、幾らか面白みがないとしても、実用性を優先した設計の方が長い目で見たら優れた設計となることがあります。
例えば、あまりに凝ったギミックや複雑な装飾は、短い時間であれば優れたデザインや洒落たものに思たとしても、実際に住んで毎日使う際には無駄な設計だったと感じてしまうかもしれません。
シンプルなデザインは、年月が経過しても古さを感じさせずに済む場合が多いです。